2012年07月31日

徒然読書記録(著者マ行)

松久 淳, 田中 渉「天国の本屋」
松本 人志「シネマ坊主」
三浦 しをん「きみはポラリス」
三田村 蕗子「夢と欲望のコスメ戦争」
百田 尚樹「モンスター」




三浦しをん「きみはポラリス」

きみはポラリス

きみはポラリス


【感想】
○○という状態は恋だ

と、誰が定義したのか分からないけれど、
(そして、いつ?と考えだすと眩暈がしそうだけれど、)
私たちは、自分が、もしくは他人が、

恋をしている

と悟ることができる

恋をしている時、世間体だとか道徳だとか年齢だとかを持ち出すのはナンセンスで、
結局のところ、本人には周りのそうした声は、アドバイスでも何でもなくて、ただのノイズにしかならない

それこそ、ポラリス(北極星)くらい遠くで放たれた一言語でしかない


題名に込められたポラリスの意味は、

唯一無二のもの
特別な光

といったところか


恋をしている時にしか味わえない感情を、とても愛しく思える短編集


どれかひとつ決めるならば、「私たちがしたこと」が一番のお気に入り

「私たち」という主語を、「俺」という一人称に変えて告げる登場人物がとても切ない

恋愛における、複数形が一人称に変わる時、もしくはその逆の時について、思いを馳せる

甘過ぎないところが秀逸な、恋愛短編集

【商品の説明】
内容(「BOOK」データベースより)
どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。三角関係、同性愛、片想い、禁断の愛…言葉でいくら定義しても、この地球上にどれひとつとして同じ関係性はない。けれど、人は生まれながらにして、恋を恋だと知っている―。誰かをとても大切に思うとき放たれる、ただひとつの特別な光。カタチに囚われずその光を見出し、感情の宇宙を限りなく広げる、最強の恋愛小説集。




2012年08月01日

夢と欲望のコスメ戦争/三田村 蕗子



【感想】
男の人と、化粧の話をする時、
「いいよね、女の人は。見た目をカバーできる術があって」
という人と、
「女の人は、毎朝メイクの時間があって大変だよね」
という人がいる

どちらも同感

確かにメイク映えによって、上手に「化ける」ことができるのも事実

吹き出物にはコンシーラーを
小さい目にはアイラインとシャドウを
血色の悪い頬にはチークを

でも、たまに
「キレイになる」ための化粧を放置するコトは厳禁で、適度に直して、最後には落とさなきゃいけない
そうしないと、化粧前の見た目は劣化してしまうよ
だなんて、
矛盾だ、面倒くさい
と感じてしまう

化粧が禁止されていた中学生時代
お小遣いで買った安物のマスカラを付けたら、ひじきを盛ったような残念な目になった

けれども、あの高揚感
「オトナの女」に近付けた?というくすぐったくも、たまらなく気持ち良い感覚

反面、化粧はマナー
すっぴんでお客様と相対するなんて言語道断
というマスト事項になった瞬間からの、
化粧する時間分、寝られたらいいのに!
何て不毛な時間!!
という感覚


本書では、そんな化粧、メイクに欠かせないコスメについて、

過熱する不老不死願望
百貨店の舞台裏
華麗なる情報戦

などから、考察してみせる

化粧品売り場に行くとわくわくする感覚
女性の夢、欲望を絡めとる、華やかで入り組んだ仕掛けたち

そういえば、私
何のために化粧していたんだっけ
誰のためのメイクなんだっけ

人によって回答は違うだろう

世相を映し流行を生み出すコスメたちに、翻弄されるのではなくて、利用できる「女性」でありますように

【商品の説明】
奈良の女帝から平成のコギャルまで、いつの世も女たちは美を追い求めてきた。
華やかな宣伝と魅力的なパッケージによって、時には純金より高価でも、人類の半数を惹きつけてやまない化粧品。
水面下では、貪欲で気まぐれな消費者とメーカー、小売店の熾烈な知恵比べが繰り広げられる業界でもある。
「美白」「ガングロ」「目力」など身近なキーワードを通じて、世相を映し流行を生みだす化粧品世界の舞台裏に迫る。




2012年08月07日

シネマ坊主/松本人志

シネマ坊主

シネマ坊主


【感想】
「中途半端なものが一番つまらない」
というまっちゃんらしい批評が詰まった一冊

読んだら、書かれている映画が観たくなる

映画とは、こういうのを表現したいという思いが先にあって、それでメガホンを手にしなければいけない、と

…確かに、と納得

スピルバーグ監督の映画について、辛口の批判をしながらも、
「スピルバーグくらいになると、本当はすごいのに、プラスアルファのもっとすごいものが加わらないと、もう大衆が納得しない」
ともコメント

映画は決して好きなわけではない、というまっちゃんは、全ての映画に平等に接している

【商品の説明】
「中途半端なものが一番つまらない」とばかりに、ハリウッド大作からミニシアター感動作まで全七〇作をメッタ斬り。シニカルかつシュールな毒舌を駆使して見事に作品の本質へと肉薄していく。松本の映画に対する哲学、愛情が凝縮された、映画ファン必読の書。




2012年08月08日

モンスター/百田 尚樹

モンスター

モンスター


【感想】
ぐいぐいと引き込まれ、最後まで読まされる
モンスターと呼ばれる女が整形手術を施し、生まれ故郷に帰ってくる、という話
整形手術を繰り返し受けるようになるまでの描写が、とても細かくて、彼女が壊れていく過程を読んでいてゾクリとさせられた

【商品の説明】
田舎町で瀟洒なレストランを経営する絶世の美女・未帆。
彼女の顔はかつて畸形的なまでに醜かった。
周囲からバケモノ扱いされる悲惨な日々。
思い悩んだ末にある事件を起こし、町を追われた 未帆は、整形手術に目覚め、莫大な金額をかけ完璧な美人に変身を遂げる。
そのとき亡霊のように甦ってきたのは、ひとりの男への、狂おしいまでの情念だった。




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